2010年06月26日

ギターをiPhoneに直接繋ぐプリアンプ(iRig的な)の作り方



guitar_to_iphone.jpg

(2011.1.7追記
2011年年明け記念にメーカーブログ立ち上げました。
このiRigもどき製作記事のちょっとだけ改訂版を転載してますので、
新しく来られた方はこちらをご覧いただければと思いますー。
よろしくお願い致しますm(_ _)m
)



先日書いたiPhoneにギターを繋ぐプリアンプの回路図を公開します。
amplitube for iPhoneにギターを接続するためのものです。
メーカーのIK multimediaから「iRig」というインターフェースが出てますが、
これを買うまで待てなかったので作ってしまいました。
「iRig」と同じ機能ではありますが、
iRigは持ってないのでiRigの中身をコピーしたものではありません。
限られた環境で動くように作ったらこうなりました。
iRigもたぶん似たような中身だと思いますけど。

iPhoneのマイク端子にパッシブのギターを直接接続するのは、
インピーダンスが合わないのでちょっと厳しい感じです。
(アクティブならいきなり突っ込んでも大丈夫かも)
このプリアンプを間に挟むことで、
インピーダンス変換+バッファした信号を入力できます。
電源はiPhoneの電源を使用しますので電池もアダプタも要りません。


自分用に設計した非常に適当なものですので、
いろいろ突っ込みたくなるところもあるかと思いますが、
まぁそこは動けばいいってことでご容赦くださいませ。

(2010.6.28追記)
amplitubeをiPhoneをコンセントから充電しながら使用しますと、
電源からのノイズを食らうことがあるようです。
使うエフェクタの数にもよるでしょうが、
フル充電なら2時間くらいは余裕でいけそう。
それ以上の長時間になる場合は使うときだけ充電しないとか、
電池式のバッテリーパックなどを併用するとよさそうです。


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さて、中身の解説です。


内容は語るほどのこともないほどシンプルな、
FET2つだけのインピーダンス変換機です。

iPhoneのマイク端子(4極プラグの根っこの端子)には、
エレクトレットコンデンサーマイクなどを動作させるためと思われる
1.7Vのバイアスがかかってます。
このバイアス電圧を電源にしてFETを動作させます。

電源が1.7Vとかなり小さいので、
安易に0バイアスで動かそうとしたらちょと動作が怪しかったので、
入力に電源を半分に分圧したバイアスをかけてます。
入力に入ってるコンデンサでバイアスをカット。
ジャックからのギター信号を初段のFETに入力して、
その出力をそのまま2段目に突っ込んでます。
1段だけでいけるかと思ったのですが、
信号が不安定だったので2段にしたら安定したので採用。


入力ゲインは、
amplitubeにはレベルメーターがなく入力レベルがわからないので、
ピーターソンのストロボチューナーアプリのメーターで調べました。
自分の普段使ってるパッシブのギターですと、
弦を6本ばーんと鳴らしたときにメーターの赤(1番上)が
点灯するくらいのレベルだそうです。
ピーターソンがオーバーしてないって言うんだからOKでしょう。

信号レベルも十分ですし、入力でクリップするとよくないので、
ゲインの増幅は特に行わないことにしました。
最初はしてたんですが、シングルコイルでも十分な音量が出てるのと、
ベースつないだらばっちり歪んだのでやめました。。。



回路図の一番右側の、
iPhoneへの出力に入っているバイポーラのコンデンサで、
iPhoneからの電圧をブロックしています。
今回は手持ちのMUSEのバイポーラ 47uを使いました。
両極なら銘柄はなんでもいいと思いますが、
iPhone側のインピーダンスがかなり小さいようなので、
低域を確保するには容量が大き目のほうがいいかと思います。

使用したFETは2SK170のGRランク。
手持ちと好みでセレクトしておりますので、
2SK30Aとかでもいいと思います。
10uのコンデンサはタンタルです。
サイズの都合もありますが、弦物にはいい仕事します。
抵抗はDALEですが、なんでもお好みでどうぞ。

アプリ側のサウンド処理がかなり激しいので、
部品ごとの音はあんまり出てこないような気もします。
でもアンプのゲインを上げてくとノイズがかなり増してくるので、
ノイズを減らす意味では質のいい部品を使うとよいでしょう。


一応実装図?も載せておきました。
ギターを入力するスイッチクラフトのボックスジャックに、
横幅を合わせたらこういう窮屈な配置になりました。
このまんま作って基盤をぎりぎりで切り落とせば、
ボックスジャックに一体化した感じのプリアンプになります。
外付けのブレイクアウトボックス的に製作する場合は、
ケースはジャックが収まれば自由に選べますから、
ここまでぎちぎちにする必要はありません。
適当に配置しなおして製作してください。


本家のiRigは出力端子がステレオミニだけですが、
アンプに接続することを考えると、
同時にフォーンのアウトもあると便利かと思います。
iPhone版amplitubeのプロセッシングは全てモノラルで、
フィードバックを抑えるモードの際には、
左右を逆相にしてセンター低位のゲインを押さえる仕様の模様。
つまりは出てくる信号自体はどんな設定だろうと左右とも同じなので、
右か左の出力端子にフォーンジャックを接続すれば、
問題なく使えるということになります。

ヘッドフォンでの使用も出来たほうが当然いいと思うので、
右か左の出力端子をスイッチ付きフォーンジャックにつなぎ、
フォーンが刺さってないときはステレオミニになるように
結線しとけばばっちりです。
これなら変換プラグを持ち歩く手間もありません。


最後にiPhoneに接続する4極ミニプラグ(ステレオミニの端子がひとつ多いやつ)の
端子配置について説明します。
各端子の機能は先端から順に、

・左チャンネルのヘッドフォン出力
・右チャンネルのヘッドフォン出力
・アース
・マイク入力

となってます。
4極ミニプラグは秋葉原の電子部品屋(千石電商とか)で買えます。
プラグ本体が小さいのではんだ付けが少々難しいですが、
失敗してもいいように何個か買っておけば大丈夫でしょう。
ケーブルは3芯シールドの細いのをトモカとかラジオストア入り口とかで。
あんまり太いとiPhoneのジャックに負担がかかるので、
細くて軽いものがお勧めです。


-------------------------------------------

といったところでしょうか。
製作は難しくないので自作の練習にもいいですね。


製作に関するご質問などにはお答えしかねますが、
致命的な間違いのご指摘は歓迎です。
もしどうしても聞きたいことがある場合には(ないと思いますが)、
僕は西荻窪だぶじゃずにわりといつでもいますので、
セッションの日にでも来ていただけたら軽く説明できます。
事前にご連絡いただければ確実です。
ついでにセッションで遊んでいっていただければ(^^



部品点数もほとんどないですし、
よーく確認しながら作ればまず一発で動くと思います。
完成したらamplitubeをお楽しみください☆
かなりいい出来のアプリですよー♪




posted by たー at 17:07| Comment(13) | TrackBack(0) | 日記的人生観測 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
有用な記事、大変参考になりました!スイッチクラフトのプラスチックケース付きのジャックが手持ちになかったんで、普通の外付けジャックにしたくらいで、ほぼそのままコピーして製作しました。

定数などもそのままで問題なく動作しております。USB経由で充電中でも特にノイズは気になりません。(ハイゲインセッティングは使用していないせいかもしれませんが)

あ、4極のプラグは店頭で現物を見て、「これは細かすぎてハンダ付け無理。出来てもその後の信頼性に欠ける」と思い方向転換。4極〜L,R,Video(白・赤・黄)の変換ケーブルを加工して使用しております。実際には赤と黄色を入れ替えて接続すると大丈夫でした。

このたびは情報公開ありがとうございました!
Posted by ミラニスタ at 2010年07月19日 05:31
お役に立てたようでなによりです☆
ほぼそのままコピーで動作したとのこと、
記事に間違いがなかったようで一安心しました(^^;

確かに4極のビデオ用ケーブルのほうが扱いやすいかもですね。
しかし企画が統一されてないのか、
手持ちのHDビデオカメラについてたものと市販のものとが配線が違うっぽく、
ひょっとしたら製品ごとに確認が必要かもしれません。。。


このたびはコメントありがとうございました☆
今後ともよろしくお願いいたしますーm(_ _)m
Posted by たー@ブログ主 at 2010年07月19日 22:44
掲載いただいた回路図そのままで、自作irig完成しました。http://bit.ly/9BEhBj
FETは手持ちの2SK369、タンタルがなかったのでOSコンで、ケーブルはオヤイデで4芯ケーブルを購入しました。少し音が小さいのですが、ノイズも少なく、実用レベルかと思います。やはり、4極プラグのハンダ付けが一番の難関でしたw

本当に有用な情報ありがとうございました。
Posted by kawa at 2010年08月29日 13:42
回路図をそのままで作成しました。

うまく動きました!ありがとうございます。
実は、iRigも持っているので、比較してみたところ、この回路は、ちょっとゲイン高めです。私の20年前の35K円のYamahaのストラト(おそらくは、ピックアップ弱め?)でもだいたい6割ぐらいのボリュームでちょうどiRigと同じぐらいです。(iRigはゲイン低めという言い方も出来ます)
最初、歪みまくって焦りましたが、原因が分かりギターのボリュームを絞ったら、まったくiRigと同様に使えました。同様に、ゲイン高めなのでその分ノイズが増えていましたが、ボリュームを絞るとiRig程度となりました。
タンタルの代わりに秋月の安い電解コン使ったのですが、この為か?ちょっと音が丸めな気がします。音の奥行き感は、iRigより良い気がします。今度タンタルに変えてみますね!

どうもありがとうございました。
Posted by shiba at 2010年09月25日 11:52
あ!いつのまにか2つもコメントが!
ありがとうございますー☆
だいぶ放置してしまっているので、
もうちょっとブラッシュアップしたのをアップ・・・
したいなぁ・・・( ̄▽ ̄ 遠い目

> kawa様

写真ありがとうございます!
お役に立ててなによりです☆
4極プラグは僕も1本ダメにしました・・・(>_<

> shiba様
irigとの比較、とても参考になりました!
実は僕も、最初に組み込んだときは入力段にパッド的に分圧回路いれてました。
最終的には自分で使う分にはいらないかー、
ということで掲載した回路になりました。
このままだとベース入力すると歪むので、
マルチに使えるようにするなら入力レベルのつまみは
つけてもいいかもしれません。
そこまでする場面がどれほどあるか微妙ですが・・・(w;




嗚呼そういえば、
2個のFETの間に100k程度の接地抵抗つけたほうがいいのを、
なんとなく書き忘れてました。
でもまぁなくても動くことは動きますので、
気になる方はちょいとつけたしてください。

やっぱし一度書き直そうかな・・・


Posted by たー@ブログ主 at 2010年09月25日 23:01
回路図提供ありがとうございます!
部品もほぼ同じものを利用して自作し、
無事動作しました!
ただ上で書かれている方と同様、
若干入力ゲイン高めのようで歪んでしまいましたが、
ギターのボリュームを6割ぐらいに絞るときれいになりました。
ノイズレベルも練習用アンプシミュとしては気にならないレベルです。
ありがとうございました。
Posted by Ga at 2010年10月04日 23:35
これ、作りたいのですが、回路図などの知識がないので、教えていただきたいんですが、
TwitterやってるならTwitter上で教えてもらってもよろしいでしょうか。
名前はharknrです。
よろしくお願いします
Posted by harknr at 2010年10月07日 01:53
まねさせていただきました
Posted by タナカ at 2010年10月30日 13:15
ブログ記事を参考に作ってみました。
家にあった、デジカメ(ビデオかも)を繋ぐためのコードを切って、ダイソーの携帯灰皿に組み込みました。ちなみにFETは家にあった2SK30Aです。ちゃんと動いてます。情報提供ありがとうございました。ブログに画像アップしています。
Posted by 井戸 at 2010年11月23日 15:38
私も作ってみたいのですが、私のPCの画面が小さいせいか回路図がぼやけていてよくわかりません。申し訳ないですが、回路図を私のメルアドに送っていただけないでしょうか?
Posted by masa at 2010年12月08日 19:10
みなさまコメントありがとうございますー☆
画像が荒れていた件、
seesaaの使用でサムネイルを使うとぼけちゃうみたいでした。
サムネイルつかわないようにしたので、
今はそのまま表示されてると思いますー(^^
Posted by た at 2011年01月07日 01:17
記事を参考に作ってみたのですが、うまく動きません
症状としては、ギターとiPhoneのみ繋げるとアブリは反応しチューナー機能も使えるが、ヘッドフォンを差し込むとサーというノイズしか聞こえず、チューナー機能も使えなくなってしまいます。
ひとつ気になるのは、iPhoneからの1.7Vはネガティブ(マイク端子をテスターのマイナス、アースをプラスで検知しすると1.7Vが検出されるが、逆にするとマイナス側に針が振れてしまう)
これって想定の範囲なのでしょうか?
それとも何か間違っているのでしょうか?
みなさんちゃんと作れているようなので恥かしいのですが、何分素人なので、何か分かれば教えて下さい。
Posted by オガワ at 2011年12月02日 10:28
上記の質問をした者ですが、取り敢えず1.7Vの電源の件は解決しました。4極ピンプラグに関して他の記事を参考にしていたのですが、それが間違っていたみたいです。正しい方法が書いてあったのにお騒がせしました。
Posted by オガワ at 2011年12月05日 13:03
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